刹那的なものと距離を取る

時代に流されないデザインでお馴染みのイッタラが、「アバンギャルド」を標榜するラグジュアリーブランドへ急転換してしまった。

そのうちマルジェラなんかともコラボしたりするんだろうか。自然からインスピレーションを受けていたイッタラは、これからは自然ではなく他のブランドからアイデアを得ることにしたようでパクリ騒動もあったりと話題に事欠かない。

ラグジュアリーブランドは「そのクールな商品を持ったところで、お前の人生は何も好転しない」ということに気付けない人をターゲットにして、コレステロール値がカンストするほど脂ぎった私腹を肥やしている。そんなふざけた商売なんてやめて、今すぐ"ラグジュアリー"になった横腹の脂肪を取り除いて、タイムレスな健康体に生まれ変わるべきだと思う。

つまり、自分はとにかく「ラグジュアリーがどんどん魅力的な商品を生み出して、そんな魅力的なものを一つでも買い揃えたい」というような刹那的な消費からは距離を取りたい。「ガンガン稼いでドンドン欲しい物を買う」という人たちの気持ちがわからない。本当に欲しいと思えるようなものは、そんなにたくさんあるんだろうか?仕事道具といくつかの好きな服、食器、休むための椅子、長持ちする下着さえあれば、残りのほとんどのものは必要ないと思う。

そして、「刹那的な消費」はラグジュアリーブランド以外にも溢れている。ギャンブルや夜の街のような刹那的な快楽を満たすためのもの、セックスをするぐらいしか楽しみの無さそうな浅い交際、こういったものへ依存している人間や文化圏は他人や自分自身すらも消費する。

そういうものや人に流されず、一人で海や滝や山肌を眺めながら何にも邪魔されずじっといていたい。